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排煙告示1436号の2024年(令和6年)4月1日の法改正で何が変わった?特定配慮特殊建築物って何?法文を見ながら解説

にゃんぴー

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排煙告示1436号改正の解説

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『脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律』により三段階に分けて建築基準法の改正が行われます。

2024年4月1日に第二段の改正が施行されました。

本改正により排煙告示1436号にも改正があります。

今回の記事では本改正により何が変わったのか?どのような改正なのか?解説していきます。

もぐら先生

改正の無い既存の法文についてはこちらの記事で詳しく解説しているので併せてご覧ください。

まずは告示1436号をチェック(2024年4月1日改正版)

平成12年5月31日建設省告示第1436号(2024年4月1日改正版)

排煙設備の設置を要しない火災が発生した場合に避難上支障のある高さまで煙又はガスの降下が生じない建築物の部分を定める件
 
建築基準法施行令(以下「令」という。)第126条の2第1項第五号に規定する火災が発生した場合に避難上支障のある高さまで煙又はガスの降下が生じない建築物の部分は、次に掲げるものとする。

一 次に掲げる基準に適合する排煙設備を設けた建築物の部分

 イ 令第126条の3第1項第一号から第三号まで、第七号から第十号まで及び第十二号に定める基準

 ロ 当該排煙設備は、一の防煙区画部分(令第126条の3第1項第三号に規定する防煙区画部分をいう。以下同じ。)にのみ設置されるものであること。

 ハ 排煙口は、常時開放状態を保持する構造のものであること。

 ニ 排煙機を用いた排煙設備にあっては、手動始動装置を設け、当該装置のうち手で操作する部分は、壁に設ける場合においては床面から80センチメートル以上1.5メートル以下の高さの位置に、天井からつり下げて設ける場合においては床面からおおむね1.8メートルの高さの位置に設け、かつ、見やすい方法でその使用する方法を表示すること。

二 令第112条第1項第一号に掲げる建築物の部分(令第126条の2第1項第二号及び第四号に該当するものを除く。)で、次に掲げる基準に適合するもの

 イ 令第126条の3第1項第二号から第八号まで及び第十号から第十二号までに掲げる基準

 ロ 防煙壁(令第126条の2第1項に規定する防煙壁をいう。以下同じ。)によって区画されていること。

 ハ 天井(天井のない場合においては、屋根。以下同じ。)の高さが3メートル以上であること。

 ニ 壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料でしてあること。

 ホ 排煙機を設けた排煙設備にあっては、当該排煙機は、1分間に500立方メートル以上で、かつ、防煙区画部分の床面積(2以上の防煙区画部分に係る場合にあっては、それらの床面積の合計)1平方メートルにつき1立方メートル以上の空気を排出する能力を有するものであること。

三 次に掲げる基準に適合する排煙設備を設けた建築物の部分(天井の高さが3メートル以上のものに限る。)

 イ 令第126条の3第1項各号(第三号中排煙口の壁における位置に関する規定を除く。)に掲げる基準

 ロ 排煙口が、床面からの高さが2.1メートル以上で、かつ、天井(天井のない場合においては、屋根)の高さの2分の1以上の壁の部分に設けられていること。

 ハ 排煙口が、当該排煙口に係る防煙区画部分に設けられた防煙壁の下端より上方に設けられていること。

 ニ 排煙口が、排煙上、有効な構造のものであること。

四 次のイからまでのいずれかに該当する建築物の部分

 イ 階数が2以下で、延べ面積が200平方メートル以下の住宅又は床面積の合計が200平方メートル以下の長屋の住戸の居室で、当該居室の床面積の20分の1以上の換気上有効な窓その他の開口部を有するもの

 ロ 階数が二以下で、かつ、延べ面積が五百平方メートル以下の建築物(令第百十条の五に規定する技術的基準に従って警報設備を設けたものに限り、次の(1)又は(2)のいずれかに該当するもの(以下「特定配慮特殊建築物」という。)を除く。)の部分であって、各居室に屋外への出口等(屋外への出口、バルコニー又は屋外への出口に近接した出口をいう。以下同じ。)(当該各居室の各部分から当該屋外への出口等まで及び当該屋外への出口等から道までの避難上支障がないものに限る。)その他当該各居室に存する者が容易に道に避難することができる出口が設けられているもの

  (1) 建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号。以下「法」という。)別表第一(い)欄?項に掲げる用途又は病院、診療所(患者の収容施設があるものに限る。)若しくは児童福祉施設等(令第百十五条の三第一号に規定する児童福祉施設等をいう。以下同じ。)(入所する者の使用するものに限る。)の用途に供するもの

  (2) 令第百二十八条の四第一項第二号又は第三号に掲げる用途に供するもの

 ハ 階数が二以下で、かつ、延べ面積が五百平方メートル以下の建築物(令第百十条の五に規定する技術的基準に従って警報設備を設けたものに限り、特定配慮特殊建築物を除く。)の部分(当該部分以外の部分と間仕切壁又は令第百十二条第十二項に規定する十分間防火設備(当該部分にスプリンクラー設備その他これに類するものを設け、若しくは消火上有効な措置が講じられている場合又は当該部分の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料でした場合にあっては、戸(ふすま、障子その他これらに類するものを除く。))で同条第十九項第二号に規定する構造であるもので区画されているものに限る。)で、次に掲げる基準に適合する部分

  (1) 床面積が五十平方メートル(天井の高さが三メートル以上である場合にあつては、百平方メートル)以内であること。

  (2) 各居室の各部分から避難階における屋外への出口又は令第百二十三条第二項に規定する屋外に設ける避難階段に通ずる出入口の一に至る歩行距離が二十五メートル以下であること。

  避難階又は避難階の直上階で、次に掲げる基準に適合する部分(当該基準に適合する当該階の部分(以下「適合部分」という。)以外の建築物の部分の全てが令第百二十六条の二第一項第一号から第三号までのいずれか、前各号に掲げるもののいずれか若しくはイからハまで及びホからトまでのいずれかに該当する場合又は適合部分と適合部分以外の建築物の部分とが準耐火構造の床若しくは壁若しくは同条第二項に規定する防火 設備で区画されている場合に限る。)

  (1) 次の(一)又は(二)のいずれかに該当するものであること。

   (一) 法別表第一(い)欄に掲げる用途以外の用途に供するもの

   (二) 児童福祉施設等(入所する者の利用するものを除く。)、博物館、美術館、図書館、展示場又は飲食店の用途に供するもの

  (2) (1)に規定する用途に供する部分における主たる用途に供する各居室に屋外への出口等(当該各居室の各部分から当該屋外への出口等まで及び当該屋外への出口等から道までの避難上支障がないものに限る。)その他当該各居室に存する者が容易に道に避難することができる出口が設けられていること。

  法第27条第3項第二号の危険物の貯蔵場又は処理場、自動車車庫、通信機械室、繊維工場その他これらに類する建築物の部分で、法令の規定に基づき、不燃性ガス消火設備又は粉末消火設備を設けたもの

  高さ三十一メートル以下の建築物の部分(法別表第一(い)欄に掲げる用途に供する特殊建築物の主たる用途に供する部分で、地階に存するものを除く。)で、室(居室を除く。)にあっては(1)又は(2)のいずれか、居室にあっては(3)から(5)まで(特定配慮特殊建築物の居室にあっては、(4)又は(5))のいずれかに該当するもの

  (1) 壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料でし、かつ、屋外に面する開口部以外の開口部のうち、居室又は避難の用に供する部分に面するものに法第二条第九号の二ロに規定する防火設備で令第百十二条第十九項第一号に規定する構造であるものを、それ以外のものに戸又 は扉を、それぞれ設けたもの

  (2) 床面積が百平方メートル以下で、令第百二十六条の二第一項に掲げる防煙壁により区画されたもの

  (3) 床面積が五十平方メートル(天井の高さが三メートル以上である場合にあつては、百平方メートル)以内で、当該部分以外の部分と準耐火 構造の間仕切壁又は法第二条第九号の二ロに規定する防火設備(当該部分にスプリンクラー設備その他これに類するものを設け、若しくは消火上有効な措置が講じられている場合又は当該部分の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料でした場合にあっては、間仕切壁又は令第百十二条第十二項に規定する十分間防火設備)で同条第十九項第二号に規定する構造であるもので区画されていること。

  (4) 床面積百平方メートル以内ごとに準耐火構造の床若しくは壁又は法第二条第九号の二ロに規定する防火設備で令第百十二条第十九項第一号に規定する構造であるものによって区画され、かつ、壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料でしたもの

  (5) 床面積が百平方メートル以下で、壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを不燃材料でし、かつ、その下地を不燃材料で造ったもの

  高さ31メートルを超える建築物の床面積100平方メートル以下の室で、耐火構造の床若しくは壁又は法第2条第九号の二に規定する防火設備で令第112条第19項第一号に規定する構造であるもので区画され、かつ、壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料でしたもの

2024年4月1日に改正された告示がこちらです。

旧告示の法文と比べて

○○部分は新設された部分

○○部分は変わった部分

を示します。

1436ロハ追加

1436号四に『ロ』『ハ』が新設され、以下の既存の条文がスライドしました。

更に『へ』に(3)が新設され、以下の既存の条文がスライドしました。

また、『二』に展示場、飲食店が追加されました。

もぐら先生

特定配慮特殊建築物って何?

本改正で新たに『特定配慮特殊建築物』という用語が追加されました。

特定配慮特殊建築物は排煙上、特に配慮された特殊建築物という事で、今回新設された四-ロ、四-ハによる排煙の緩和から除外されています。

もぐら先生

特定配慮特殊建築物とは?

特定配慮特殊建築物は以下のものを指します。

  • 劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場
  • 病院、診療所(患者の収容施設があるもの)
  • 児童福祉施設等
  • 幼保連携型認定こども園
  • 自動車車庫、自動車修理工場
  • 地階に設ける居室で法別表第1(い)欄(1)項(2)項(4)項の特殊建築物
法別表第1(い)特殊建築物の種類
(1)項劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場
(2)項病院、診療所(患者の収容施設があるもの)、ホテル、旅館、下宿、共同住宅、寄宿舎、児童福祉施設等、幼保連携型認定こども園
(4)項百貨店、マーケット、展示場、キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、バー、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、待合、料理店、飲食店、物品販売業を営む店舗

新設された告示1436号四-『ロ』の解説

下記の建築物の部分で、各居室に屋外への出口等から在館者が容易に避難できる場合に排煙設備の設置が免除されます。

また、当該部分については火気使用室を除き、内装制限も免除されます。

もぐら先生

対象となる建築物(下記のすべてに該当)

  • 階数が2以下かつ500㎡以下の建築物
  • 警報設備を設けたもの
  • 特定配慮特殊建築物以外のもの

警報設備とは?

  • 自動火災報知設備
  • 特定小規模施設用自動火災報知設備

警報設備の構造方法、設置方法の詳細については令和元年6月21日 国土交通省告示第198号による)

屋外への出口等の構造

下記に示す避難上支障がないことの条件は「建築基準法施行令の一部を改正する政令等の施工時ついて(技術的助言)」(令和2年4月1日付け国住指第4658号)第一(7)(告示第2号関係)による

屋外への出口

屋外への出口へ近接した出口

1436-4-ロ(新)-1Fイメージ図

バルコニーへの出口

1436-4-ロ(新)-2Fイメージ図

新設された告示1436号四-『ハ』の解説

下記の建築物の部分で、当該部分とその他の部分とを下記の要件で区画した場合、排煙設備の設置が免除されます。

もぐら先生

対象となる建築物(下記のすべてに該当)

  • 階数が2以下かつ500㎡以下の建築物
  • 警報設備を設けたもの
  • 特定配慮特殊建築物以外のもの

区画の要件

  • 壁の構造
    • 間仕切壁で区画
  • 開口部の構造
    • 10分間防火設備
    • スプリンクラー設備を設置 又は 当該部分の内装を難燃材料以上とした場合には戸(ふすま、障子以外)
    • 令112条19項二号の構造(常時閉鎖式又は随時閉鎖式で遮煙性能を有するもの)
  • 床面積
    • 50㎡以内
    • 天井高が3m以上ある場合は100㎡以内
  • 歩行距離
    • 屋外への出口又は屋外避難階段までの歩行距離が25m以下

告示1436号四-『へ』の変更部分の解説

排煙告示でもっともよく使われる告示1436号四-二-(1)~(4)の『二』が『へ』に変更されました。

また、(3)が新たに追加され元々あった(3)→(4)に(4)→(5)に条ズレしました。

それに伴い

  • 非居室に適用できるのは(1)(2)
  • 居室に適用できるのは(3)(4)(5)
  • 特定配慮特殊建築物に適用できるのは(4)(5)

と整理されました。

新設された告示1436号四-へ-(3)の解説

建築物の部分で、下記の要件で区画した場合、排煙設備の設置が免除されます。

もぐら先生
  • 壁の構造
    • 準耐火構造の間仕切壁で区画
    • スプリンクラー設備を設置 又は 当該部分の内装を準不燃材料以上とした場合には間仕切壁で区画
  • 開口部の構造
    • 防火設備
    • スプリンクラー設備を設置 又は 当該部分の内装を準不燃材料以上とした場合には10分間防火設備
    • 令112条19項一号の構造(常時閉鎖式又は随時閉鎖式のもの)
  • 床面積
    • 50㎡以内
    • 天井高が3m以上ある場合は100㎡以内
  • 特定配慮特殊建築物でない事

まとめ

  • 2024年4月1日に告示1436号の改正が行われた。
  • 告示1436号四-『ロ』『ハ』『へ-(3)』が新設された。
  • 特定配慮特殊建築物は以下のもの
    • 劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場
    • 病院、診療所(患者の収容施設があるもの)
    • 児童福祉施設等
    • 幼保連携型認定こども園
    • 自動車車庫、自動車修理工場
    • 地階に設ける居室で法別表第1(い)欄(1)項(2)項(4)項の特殊建築物
  • 『ロ』階数が2以下500㎡以下で警報設備を設けた建築物(特定配慮特殊建築物以外)で各居室に屋外への出口等から在館者が容易に避難できる場合に排煙設備の設置が免除される。
  • 『ハ』階数が2以下500㎡以下で警報設備を設けた建築物(特定配慮特殊建築物以外)で当該部分とその他の部分とを一定の要件で区画した場合、排煙設備の設置が免除される。
  • 『へ-(3)』一定の要件で区画した場合、排煙設備の設置が免除される。

本記事の作成にあたり参考にした条文、書籍等

  • 平成12年5月31日建設省告示第1436号(排煙設備の設置を要しない火災が発生した場合に避難上支障のある高さまで煙又はガスの降下が生じない建築物の部分を定める件)
  • 建築基準法施行令第110条の5(警報設備の技術的基準)
  • 令和元年6月21日 国土交通省告示第198号(警報設備の構造方法及び設置方法を定める件)
  • 建築基準法施行令第128条の5(特殊建築物の内装)
  • 「建築基準法施行令の一部を改正する政令等の施工時ついて(技術的助言)」(令和2年4月1日付け国住指第4658号)第一(7)(告示第2号関係)

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